2006年12月11日

病の名前

病名は 特発性間質性肺炎 といいます。

肺の組織が繊維化して固くなり、機能しなくなる病気で、治療方法がまだ確立されておらず、発症から10~15年で半数の方は呼吸困難や合併症(肺癌)、感染症により死亡しているそうで、高齢の場合、更に死亡率は増加。病気の比較的緩やかに病状が進行していく安定期と、感染症などを引き金として急激に進行する急性増悪期があり、今回の入院は感染症による引き金を伴わない、所謂急性増悪期のための入院でした。
現状では投薬も酸素吸入もMAXの状態、更に急変した場合、最終的には延命のため、人工呼吸器を使用するという選択があるそうです。人工呼吸器を入れる場合、まず患者は麻酔でずっと眠った状態になること、装具により感染症の恐れが高まること、呼吸器を外して自力呼吸出来る可能性は極めて低いこと、人工呼吸器は症状改善の手段ではなく延命の手段であること、そして、延命の手段を使用した場合、ずっと意識がないままでも、心臓が止まるまでは人工呼吸器をつけたままであることを医師から説明されました。

病院は完全看護なので家族の介護は必要ないのですが、父自身が治療方針を理解して問診に適切な回答をすることが出来ない上に、パニック症状を起こしていて自分の近くに家族が居ないとそれが不安になるらしく、面会時間を大幅に超えての付き添いをすることになっています。医師や看護師は勿論、家族とも会話が成立せず、同じことを何度説明しても覚えておらず、自分の思ったことを事実として認識してしまっている節もあり。消灯時間後~未明に声を上げたり酸素を外そうとしているようで(これは面会時間中も頻繁にある)、夜間はナースステーション預かりになっている様子。深夜に自宅に何度も電話を掛けてきては(実際に掛けるのは看護士の方。毎回取り次いで下さる。)、被害妄想に取り憑かれた発言を繰り返す状態、午前3時や6時の電話ですぐに病院に来い、等と謂われることもしばしば。痴呆症もこのような症状なのでしょうか。
自宅療養中に服用していた睡眠導入剤を欲しがり(急性増悪期の服用は呼吸障害の恐れがあるために服用は禁止されている)、回診の度にずっと眠っていないことを主張(本人が主張するほどの不眠症状は認められない。家族の見舞い中半分以上は眠っているし、担当の看護士も眠っている姿を頻繁に見られている)。

今回の急変により更に予兆なく急変する可能性があるために当分はこの体制を変えるわけには行かず、母の負担が大き過ぎるのも不安。今週から暫くの間、勤務時間を二時間前倒しして7時出社、4時退社にさせてもらうことにして、夕方から付き添いを交代出来るようにしました。先週末で担当プロジェクトの要件定義フェーズが事実上終了したため、融通がきく期間だったことも幸い。我侭を許して下さった上長に感謝しています。


kana wrote : 2006年12月11日 12:50

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