どのような形でも何かを作り出して発表する場を拝見すると、作り手の自分の作品に対する姿勢が何処か透けてみえる気がして、体裁が整っていても何も伝わらないもの、技巧に対しての強い意志を感じるもの、主題に対する執着や素材に対する愛情など。思いの中に深く手を差し入れて創られた作品を拝見するとそれを目の当たりに出来る幸運と、その世界に不用意に立ち入ってしまったことに対する罪悪感に似た思いに胸が詰まってしまいます。
昨年末の個展以来、主題に対する自分の思い込みが強くなる一方でこの状態で展示作品を作ると主観べったりのものばかりになるようで自分の狭い視野が切なくなっていたり。
理科教室の午后展で在廊して思うのは、自分の作ったものを販売することに対する微妙な違和感と、出展作家の方々其々が持つ『企画展』の位置づけ(私の勝手な思い込みもありますが)。
画像は展示中の標本箱≪方解石≫。
kana wrote : 2008年07月26日 11:13